外国人社員の日本語学習(前編)

外国人社員の日本語学習(前編)

外国人社員がこれまでどのような学習方法で日本語を習得してきたか、考えたことはあるでしょうか。東南アジアを訪れると、多くの人が日本語であいさつをしてくれたり、タクシーの運転手が簡単な日本語の会話ができる、ということがあります。(例:技能実習生で3年働いた人が母国でタクシー運転手として勤務)

日本語を学ぶきっかけ

この問いを面接で聞けば、多くの答えは、

  • 小さいころから親しんだアニメやマンガ
  • 旅行で好きになった
  • 日本文化に関心がある

このあたりが理由として挙げられるでしょう。

日本語学習で最も多く聞くきっかけは、やはりアニメやマンガで、「クールジャパン」に紐づくところが多いといえます。

多くの日本語学習者は「子音+母音」の発音しやすいシンプルな言語構造である日本語の「話す・聞く」を得意としながらも、難解な漢字と向き合う「読む・書く」を苦手に感じる学習者がほとんどです。

(ベトナムは歴史上漢字を使用した時代がありますがフランス領の影響から現在はラテン文字を基本とした文字「クオック・グー」が使われています。街中の寺院には漢字が多く見られますが、若者を中心にほとんどの国民は読むことができません。)

日本語学習方法

アニメやマンガで日本語を独学で覚えた、という外国人が最近多くいますが、こうした娯楽が「教科書」になっていることは事実です。しかし、アニメやマンガで覚えた表現をそのまま使用すると、「お前」「貴様」「おぬし」なんて言葉を日本人に対して使うこともあります。

モチベーションに影響したり、ボキャブラリを増やすためにはアニメやマンガは効果的ですが、ビジネスで使える日本語習得するためには、やはり日本語教室に通う、ということが得策かもしれません。

日本語教材

読解

みんなの日本語

日本語学習者で知らない人はいない、日本語学習者の「バイブル」と言えるでしょう。「みん日(にち)」の愛称でも親しまれているこの教科書は、株式会社スリーエーネットワークが出版しています。日本語学校のほとんどがこの教材を使用していると言っても過言ではないです。

NEWS WEB EASY

この他、NHKが配信するNEWS WEB EASYでは、やさしい日本語で書いたニュースが読めるため、外国人に人気です。本サイトは外国人や、小学生、中学生のために作られたサイトです。

jNavi

また、CONTROLグループが運営するjNaviは、日本の生活情報、日本語学習、日本就職に関する情報を日本語で配信しており、難解漢字にはふりがなが振ってある外国人向けメディアです。言語タブ切替によって、日本語記事を外国語(現在はベトナム語のみ)で読み直すことができるので、読者自身がどれだけ日本語を理解できたか、母国語で確認することが出来ます。

(サンプル)jNavi-日本の会社で働くうえで「気をつけるべき10のこと」

聴解

YouTube

YouTubeはいまや、日本語教材の一つとして普及しています。日本語教師がYouTuberとして活躍していることも多くなってきています。ベトナムでは、ベトナム人自身が日本語学習チャンネルを開設するなどして、リスニングや文化理解に関する動画配信をしています。(例:Samurai Chan Official Channnel日本語の森

会話(発話)

人工知能AIの時代といえど、まだスピーキングに関しての教材は、対人間のマンツーマン指導が主流です。

日本語クラブ

日本語を話す外国人同士で集まって、会話を楽しんだり、ゲストに日本人を招いてディスカッションをする場があります。海外の大学にある日本語学部では、この会話を中心としたカリキュラムもあるため、大学の授業やサークルなどでも日本語クラブを利用する学習者は多いはずです。

なお、会話中心のカリキュラムに対し、「文法読解」を中心に教えるカリキュラムと、大学によって流派が分かれています。こうした背景から出身大学によって日本語の得意・不得意が分かれる傾向があるのです。

オンライン日本語講座

日本人の外国語学習者にもなじみ深い「オンラインレッスン」は、日本語でも展開されています。日本に来てからなかなか仕事終わりなどに日本語学校に通えない学習者はこうしたツールを使って勉強する方法もあります。

オンラインスクール大手:JAPAN ONLINE SCHOOL

筆記

筆記については、ネイティブの日本人に頼るしか成長の兆しは見えないはずです。海外で生活をしていると、Facebookのメッセンジャーなどで、日本語添削の依頼を毎週のように日本語学習者から受けます。

では、彼らはまず、何をもとに日本語の筆記に取り組むのでしょうか。多くの日本語学習者のライティング力から見て分かるのは、Google翻訳を使っていることが多いのと、こうした自動翻訳機能を集約したサイト、ベトナムでは、Mazii というサイトを利用しています。

しかし、こうしたサイトの翻訳クオリティ自体はまだまだ高くないうえに、管理者が日本語学習者(非ネイティブ)自身であるために、あちこちに誤用、誤った情報が散見されるのが現状です。

あなたが聞く、見る日本語学習者(外国人社員)の日本語に違和感があるのは、こうしたサイトの引用が原因の一つと考えられます。(例:意味難解な漢字を使う、急に文章が堅苦しくなる、日本人の若者言葉をそのまま引用する。)

まとめ

日本語教材に関するまとめサイトとして、独立行政法人国際交流基金(The Japan Foundation) のこちらのホームページでさまざまな教材を紹介しています。

外国人社員や周りの日本語学習者で課題を持つ方がいればこうしたサイトを案内してあげると良いでしょう。

この記事の続き、外国人社員の日本語学習(後編)では、日本語能力を計る試験などについて解説します。

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